2006年07月27日

海の墓標(Sanative=Vixen)

「野郎ども!片っ端から畳んじまえ!」


襲いくるバッカニアの水夫を袈裟斬りにして息の根を止めながら進むSanativeの背後から、斬り込み隊長のアレンの声が聞こえてきた。Sanativeはその声を背に、船長室があるであろう船尾楼に向かって進んで行く・・・・


海軍の命令により、カリブ海域の海賊を掃討する為にカリブ海に来たSanativeは、カリブを根拠地とする最大の海賊、バッカニアに標的を定めて、片っ端から掃討していった。今Sanativeが乗り込んでいるガレオンも奇襲をかけてきた船の一つだった。

勿論バッカニア側もただ掃討されるに任せていたわけではない。カリブ海を航行するSanativeを見つけては奇襲をかける。しかし、奇襲をかけたバッカニアの船は全て返り討ちにあっていた。


「・・・・・ここか」

Sanativeは船尾楼の最奥、恐らく船長室であろう扉の前に立っていた。そして、ドアのノブを捻り、無造作に扉を開けた・・・・・



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posted by ラドリック at 21:41| Comment(6) | TrackBack(0) | 航海者達の日誌(番外編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月17日

喜望峰沖、波高し

「喜望峰沖にイスパニア私掠艦隊を見ゆ、注意されたし」


知り合いの軍人から送られてきた通信文にはその一言が書かれていた。

セイロンで特産品であるルビーを大量に買い付けたラドリック達は、ヴェネツィア私掠艦隊のセイロン封鎖網を間一髪のタイミングで突破し、インド洋を横断してタマタブに寄港し、一路ケープを目指していた。そして、ナタール沖を通過しようとした時にこの通信文が届いたのである。

ラドリックはその通信文を読むと、急遽ナタールに寄港し、ギムを情報収集に出した。そして、情報収集からギムが帰ってくると、船長室にエドとレイモンドを呼んで、ギムの報告を聞いた。


「ギム、どうだった?」

帰ってきたギムにラドリックが言葉をかける。

「やはりイスパニア私掠艦隊はケープ沖に展開しているようです。目的は不明ですが・・・・・・」

ギムの言葉にラドリックは頷くと、目の前にある机に広げられた航路図に目をやった。その航路図には何本もの線と円、そして注意書きが書き加えられている。

「船長、どうしやす?」

一心に航路図を見ているラドリックにエドが声をかける。

「Merchant roadならケープ前を強行突破という手もあるんだが・・・・・」

ラドリックは呟いた。

このインド行きにおいて、ラドリックは商用ジーベック「HMS Merchant road」を使わず、大量の資金を投じて、商用大型ガレオン「HMS Outskirts of the world」を購入し、それに乗ってきていた。Outskirts of the worldはMerchant roadに比べて搭載量が段違いに多く交易品も大量に積める半面、追い風では速度が出るが、向かい風では速度が出ない横帆の為、ナタール前からケープ沖に向かう向かい風には悩まされる事になる。その為、強行突破は不可能に近かった。

「ケープ沖を避けるには、このナタールから南に針路を取ってアガラス海盆に入り、そこから針路を西に取って、ケープ海盆を経由して南大西洋に抜けて追い風を受けて北上ずるコースがありますが・・・・問題は物資ですね」

レイモンドが航路図を見ながら言った。

「物資か・・・エド、物資を最大限積んでどれぐらい持つ?」

「そうですねぇ・・・・いつものようにケープに寄るつもりでソフィア嬢ちゃんと補給計画を立てたんで、持っても一ヶ月って所でしょうか?勿論、水を最優先にして、船員総出で釣りをしてですがね」

ラドリックの問いかけにエドが答える。そして、ラドリックはまた航路図に視線を落とした。

「ケープに寄るのも危険、迂回も危険・・・・・か」

ラドリックはそう呟くと、羽ペンを手にして航路図に線を書き込んだ。

「どちらも危険なら、私掠艦隊に会わない方を選ぶか・・・・エド、レイモンドは出港準備を頼む。準備ができ次第出航し、一路アガラス海盆を目指す!」

「アイ・サー!」

敬礼をラドリックに返して船長室を出て行く三人。ラドリックは三度視線を航路図に落とす。見つめる先には「Agulhas basin(アガラス海盆)」と書かれていた。






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posted by ラドリック at 22:26| Comment(4) | TrackBack(0) | ラドリックの航海日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月02日

続・乙女の戦い(ソフィア)

お久しぶり!ソフィアです!

この前東地中海でフランス私掠艦隊に拿捕された私達は、拿捕にもめげずに心機一転、母港であるロンドンに戻って宝石商としての登録を済ませ、宝石の取り扱いを学ぶべく、針路を北東に取ったの。私はまたお兄ちゃんがいぢけると思ってたんだけど・・・・お兄ちゃんも日々成長してるみたいね。

という訳で、私たちは今コペンハーゲンに来ています。北欧で産出される宝石は二つ。琥珀と孔雀石なんだけど、孔雀石は値段の割には儲けが少ないの。その点琥珀は地中海やアフリカなどに持って行けば特産品として高値で買い取ってくれるので、どうせなら儲けが大きい方がいいと思って琥珀を買うことにしたんだけど・・・・これがまた大変だったのよ・・・・・





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posted by ラドリック at 20:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 航海士達の日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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